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パウダーフュージングとパートドヴェールの融合!?(I.Y.さんの作品)

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ガラス教室の作品紹介  2018/05/21 (月) 14:13 水吉郁子
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ガラス粉でガラス板を作り、
そのガラス板にガラス粉を薄く被せて低温で焼き付けると、
表面にガラスの粒が残ってキラキラとした
味わいのある風合いになります。
I.Y.さんは、その方法でいろいろな作品を作っていて、
その作品を見た友人からの注文で、
壁掛けの花器を作ることにしました。

まず、作品の作り方ですが、
ガラスの粉を焼成してガラス板を作るところから始めます。
その際、平らな棚板に直接ガラス粉を置くのが
パウダーフュージングの特徴ですが、
I.Y.さんは、耐火石膏で型を作って、そこにガラス粉を置く
パートドヴェール技法でガラス板を作りました。
棚板に直接粉を置くパウダーフュージングの方法だと、
縁の部分が整わないため、
焼成後に縁を削って整える必要があり、
I.Y.さんはその作業があまり好きじゃありません。(笑)
その点、パートドヴェール技法なら、
耐火石膏で作った型そのままのガラス板ができるので、
縁の部分を削る作業を省けるという訳です。
私は石膏型が好きじゃないという理由から
石膏型を使わないパウダーフュージングを考案したのですが、
それと逆の話で、人の好みって面白いですね。

こうして作ったガラス板に、粒が大きいガラス粉を被せ、
低温で焼き付け、表面をキラキラさせます。
最後、ガラス板の裏側に水を溜める小さな容器を取り付けて
壁掛けの花器の完成です。

低温で焼き付けたガラス粉が表面のテクスチャーと色に変化を与え、
渋い独特の風合いのある花器になりました。
花を生けると、どんな感じなるのか見てみたいですね。
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この花器を注文したI.Y.さんの友人は
桂古流いけばなで活動しているそうで、その関係で
「日本いけばな芸術 特別企画in彩の国」
という展示会でこの作品が展示されるそうです。

展示会は、前期(5月24日~27日)、後期(26日~27日)の
二つの期間で開催され、
この花器は後期で展示されるそうです。
詳しくは、下の案内をご覧ください。
日本いけばな芸術特別企画 in 彩の国
(https://nihonikebana-sp-sainokuni.jimdofree.com/)


-----[2018年5月27日追記]-----
I.Y.さんが展示会の写真を送ってくれました。
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