パウダーフュージングとパートドヴェールの融合!?(I.Y.さんの作品)
ガラス粉でガラス板を作り、
そのガラス板にガラス粉を薄く被せて低温で焼き付けると、
表面にガラスの粒が残ってキラキラとした
味わいのある風合いになります。
I.Y.さんは、その方法でいろいろな作品を作っていて、
その作品を見た友人からの注文で、
壁掛けの花器を作ることにしました。
まず、作品の作り方ですが、
ガラスの粉を焼成してガラス板を作るところから始めます。
その際、平らな棚板に直接ガラス粉を置くのが
パウダーフュージングの特徴ですが、
I.Y.さんは、耐火石膏で型を作って、そこにガラス粉を置く
パートドヴェール技法でガラス板を作りました。
棚板に直接粉を置くパウダーフュージングの方法だと、
縁の部分が整わないため、
焼成後に縁を削って整える必要があり、
I.Y.さんはその作業があまり好きじゃありません。(笑)
その点、パートドヴェール技法なら、
耐火石膏で作った型そのままのガラス板ができるので、
縁の部分を削る作業を省けるという訳です。
私は石膏型が好きじゃないという理由から
石膏型を使わないパウダーフュージングを考案したのですが、
それと逆の話で、人の好みって面白いですね。
こうして作ったガラス板に、粒が大きいガラス粉を被せ、
低温で焼き付け、表面をキラキラさせます。
最後、ガラス板の裏側に水を溜める小さな容器を取り付けて
壁掛けの花器の完成です。
低温で焼き付けたガラス粉が表面のテクスチャーと色に変化を与え、
渋い独特の風合いのある花器になりました。
花を生けると、どんな感じなるのか見てみたいですね。
この花器を注文したI.Y.さんの友人は
桂古流いけばなで活動しているそうで、その関係で
「日本いけばな芸術 特別企画in彩の国」
という展示会でこの作品が展示されるそうです。
展示会は、前期(5月24日~27日)、後期(26日~27日)の
二つの期間で開催され、
この花器は後期で展示されるそうです。
詳しくは、下の案内をご覧ください。
日本いけばな芸術特別企画 in 彩の国
(https://nihonikebana-sp-sainokuni.jimdofree.com/)
-----[2018年5月27日追記]-----
I.Y.さんが展示会の写真を送ってくれました。