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ガラス粉の風合いを生かした皿(F.K.さんの作品)

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ガラス教室の作品紹介  2017/12/18 (月) 15:01 水吉郁子
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F.K.さんは、パートドヴェールの経験はありますが、
パウダーフュージングは初めてです。
パートドヴェールも、パウダーフュージングも、
材料としてガラスの粉を使うところは同じですが、
制作工程が全く違いますし、
出来上がりの風合いなども違います。
なので、どうすれば、どんなものが出来るのかという、
作り方のイメージが分かりません。
そこで、作り方のイメージを掴むための作品を作ってみました。

まず、ガラス粉の粒子サイズの違いを確認するために、
粗塩サイズ、ザラメサイズ、コーヒー豆ほどの大きさの
3種類のガラスの粉を使うことにしました。

最初、粗塩サイズの一番細かいガラス粉を半月状に棚板に置き、
そこに色の付いたガラス粉をアクセントとして加え、
残りの半月の部分を
ザラメサイズからコーヒー豆サイズまで、
だんだんと粒を大きくしながら埋めていきます。

それを電気炉で加熱焼成して丸いガラス板にして、
スランピング技法でお皿に成型しました。

電気炉で加熱するとき、
粒が細かいと直ぐに溶けますが、
大きな粒は溶けるのに時間がかかります。
この作品は粗塩サイズの細かいガラス粉が溶けたところで
電気炉の温度を下げたので、
粗塩サイズの部分は表面がツルっと平らになり、
粒の大きさな部分は粒の形が残ったまま凸凹になりました。
こういう熱で溶けた状態って、
滑らかで自然な曲線になっていて、
水面で光が反射してキラキラした感じと似て、
とても綺麗だと思うんですけど、どうかしら?
写真で分かりますか?

ガラス工芸の経験が何もない人の場合は、
ガラスの粉を加熱するとガラス板になることを
理解するところから始めるケースが多いのですが、
F.K.さんはパートドヴェールの経験があったので、
その最初の段階は飛ばして、
粒の大きさの違いを試すところから入りました。
そこにF.K.さんの
パートドヴェール経験者としての視点があります。
そういう作者の視点を知ると
更にこの作品の美しさと面白さが伝わってくると思います。

作品を持ち帰ったF.K.さんから、
写真が届きました。
作品をインスタ風(?)にしてみましたとのこと。
初作品を楽しむ気分が伝わってきて私も嬉しくなります♪
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