青い縁取りの渦巻き皿(M.E.さんの作品)

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ガラス教室の作品紹介  2018/05/10 (木) 13:08 水吉郁子
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先日、パウダーフュージングの特長を活かして
グラデーションを表現した作品を紹介しましたが、

今回も、パウダーフュージングの特長を活かした作品です。

どこが特長かというと、
ガラスの生地をリング状にするところです。
絵付けなら絵の具でリングを描くだけなので簡単ですが、
ガラス生地でリングを作るのは意外と難しいんです。

たとえば、市販のガラス板を使うフュージングだと、
ガラス板からリングを切り出さないといけません。
板の中央部分に穴を空け、
そこから穴を広げるようにガラスを削ってリングを作る訳です。
ガラスは硬くて脆いので、割れないように、
少しずつ丁寧に削らないといけませんから、
とても手間がかかります。

吹きガラスの場合は、
2色の溶けた柔らかいガラスをくっつけて、
リングを作らないといけません。
これも簡単ではありません。

それが、パウダーフュージングなら簡単にできてしまいます。
棚板に色のガラス粉をリング状に置いて焼成するだけです。
リングを作ったら、形を整えて、
上から透明なガラス粉を被せて、
型紙を使って渦巻き模様を付けて、
再度焼成し、スランピング技法で成型して
上の作品は完成です。

粉を置くだけですから、
リングだけでなく、不定形な形も簡単です。
簡単にいろいろな形を作れることで、
自由と楽しさの幅が広がるように思います。
そして、形作りに手間がかからない部分、
デザインを工夫したり、絵や模様を描いたりするところに
手間をかけることができます。
その辺がパウダーフュージングの
魅力の一つだと思うんですよね~♪

M.E.さんから、
使ってみましたと写真が届きました。
透明部分に美味しそうな食べ物が丁度収まって
シンプルな青一色のお皿に見え、食品が際だっています。
そして、食べ終わると、真ん中の渦巻き模様が出てきて、
お皿のデザインも楽しめる。
実用的にも作品としても素敵ですね。
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