重なるガラス板の色と形が生きる器(K.N.さんの作品)

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ガラス教室の作品紹介  2016/07/12 (火) 12:51 水吉郁子
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最初、単色のガラス板を何枚か作りました。
透明のガラス粉で作った板に、
陶芸用の転写シートで模様を付けたガラス板も作りました。
次に、そのガラス板をいろいろな幅で短冊状にカットして、
ガラスの端が少し重なるように置いて、(3枚目の写真)
電気炉で焼成して一枚のガラス板にしました。(最後の写真)
それをスランピング技法で成型して器の出来上がりです。(1枚目、2枚目の写真)

言葉で説明すると簡単ですが、
こういう作品は色彩感覚が良くないと作れません。

K.N.さんは、さして迷うこともなく、
ガラス粉の色を選んでガラス板を作ってしまいます。
ガラスは、板に焼成する際、粉の状態とは違う色になりますが、
少しでも色がずれると、そのガラス板は外してしまいます。
ちゃんと色が見えているんだなぁ、と感心してしまいます。

短冊状にガラス板をカットして並べるところでも感心します。
隣の色との組み合わせや色の面積などで、
色が綺麗に見えたり、汚く見えたりするので、
簡単な作業ではないのですが、
K.N.さんは、ここでも迷いなく作業を進めます。
どんどん作品ができていく様子は見事です。

ガラス板を重ね合わせた表面効果の面白さ、
色彩の面白さを感じさせる作品です。
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板を重ねたところ
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重ねた板を焼いたところ
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