蜘蛛の巣のガラス絵(ガラス教室のU.A.さんの作品)

U.A.さんは
写実的な要素とデザイン的な要素を
組み合わせた作品を作っています。
今回は蜘蛛の巣を題材にガラス絵を作ることにしました。
制作工程は丸い模様のパーツ作りから始まります。
盛り塗り技法で
プラスチックシートに円を沢山描きます。
円が重なりあったデザインにしたいので
パーツが厚くならないよう
薄めに溶いたガラスペーストで
薄く薄く描きます。
これを乾燥させて、剥がして、焼くと、
丸いパーツができます。
その際、焼成温度が高いと縮んで、形が崩れやすいので
正円が崩れないように
比較的低温で焼成時間も短くして焼きます。
次に、このパーツを焼き込んだガラス板を作ります。
棚板に丸いパーツを配置して、
上から透明のガラス粉をかぶせて、焼きます。
でき上がったベースのガラス板に
蜘蛛の巣を描き加えます。
蜘蛛の巣の糸は
絞り出し技法で白いガラス粉を使って描きます。
そして、蜘蛛の糸に
雨の雫を模した小さなガラス粒をつけます。
そのガラス粒は小さなガラス片を高温で焼いて
丸くしたものです。

描き加えた蜘蛛の巣を焼き付けるために
もう一度焼いて、蜘蛛の巣のガラス絵の完成です。
デザイン的な背景とリアルな蜘蛛の巣に
作者独特の世界観が感じられる作品になりました。
一粒一粒つけていった
雨の雫のキラキラが綺麗でリアル!
雨上がりの朝、
朝日に光る蜘蛛の巣の美しさが
見事にガラス絵になりました。
雨粒のキラキラを直に見てほしいなぁ。
この作品、
「躍動する現代作家展」に入選したそうです。
おめでとうございます!
「躍動する現代作家展」は現在開催中(11月27日〜12月7日)で
この作品(作品名「蜘蛛の巣」)が展示されています。
(こちらに案内があります)
11月30日、12月7日に
U.A.さんは会場にいるそうです。
同時に応募した作品(作品名「海月」)も入選し、展示されています。


