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夜空が広がる楕円皿(M.M.さんの作品)
ガラスで黒い色を出すとき、
濃度をすごく濃くした紺色や茶色を使うことがあります。
すると、パッと見は黒なのですが、
光の加減で青味を帯びたり茶色っぽく見える
面白い仕上がりになります。
M.M.さんは、下のぐい飲みを作ったとき、
そこに気が付きました。
成型するとき、ぐい飲みの縁の部分が伸びで薄くなり、
濃い紺色が少し薄くなって、
青味を帯びた感じの面白い仕上がりになったのです。
そして、今回、上の作品で、
その色の効果を掘り下げてみました。
まず、透明な楕円のガラス板を作り、
その上に四角い透明なガラス板のパーツを配置し、
パーツの形が残るように低音で焼き付けます。
これで、パーツを置いたところが
四角く出っ張ったガラス板ができます。
そうしたら、出っ張っていない部分に
濃い紺色のガラス粉を敷き詰めて、
もう一度焼きます。
すると、四角く出っ張った部分が透明で、
それ以外の部分は、黒に近い紺色の層を重ねた
ガラス板ができます。
そこに細かい雲母を散らし、
さらに、上から透明のガラス粉を被せ、
電気炉で焼きつけ、
最後、スランピング技法で成型して楕円皿の完成です。
上の写真だと黒い部分の様子が分かりにくいのですが、
濃い紺色のガラス粉を薄く置き、層が薄くなるようにしました。
そうすることで色が少し薄くなり、
青味を帯びた感じになっています。
また、手でガラス粉を置くことで、
厚みにバラつきがでて、色に濃淡ができ、
その色の変化が奥行きを感じさせます。
そして、上に散りばめた細かい雲母が
夜空に煌めく星のような感じになりました。
雰囲気出てますよねー♪
この作品、2019年10月20日~26日に予定している
パウダーフュージング教室展に出展します。
(こちらに案内があります)
写真では分かりにくい奥深い黒を
直にご覧ください。
M.M.さんから料理を盛り付けた写真が届きました。
松茸を肴に一杯ですか。いいなー。
トマトも美味しそう。