このページにコメントを付ける
柔らかな白を囲む葉っぱの小皿(Y.S.さんの作品)
今回取り上げる話題は、ガラス粒の大きさです。
ガラス粉は、粒の大きさを小さくすると、
焼成時に気泡がたくさん入って透明度が落ち、
半透明な和紙のような風合いになり、
逆に、粒を大きくすると、
気泡が減って透明度が高くなります。
上の作品は、その性質を利用して、
中央部分に細かい粒、周辺部分に粗い粒を使うことで、
グラデーションを表現しています。
この理屈は簡単ですけど、実際にやってみると、
細かい粒と粗い粒の境界部分に穴が空くことがあって、
簡単ではありません。
穴を防ぐために、ガラスの分量を調節するのですが、
その加減が結構難しかったりして、
教室でも、こういうグラデーションを作る人は多くありません。
また、周辺部分に描いた葉っぱも
繊細な感じをうまく表現しています。
中央の乳白色の部分から
葉っぱが生えているように見える感じもイイですね。
とてもシンプルな仕上げです。
余計なものを削ぎ落とすことで
技法や素材の魅力を引き出しています。