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さざなみプレート(ガラス教室のY.K.さんの作品)

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ガラス教室の作品紹介, パウダーフュージング技法  2023/05/08 (月) 07:29 水吉郁子
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ガラスの粉を焼いて板を作るとき、
粒の大きさ、焼く温度、時間などで仕上がりに差が出ます。
それは、熱でガラスが柔らかくなって溶ける過程を
想像すると理解しやすいでしょう。

温度が高くなるに従ってガラスの表面が柔らかくなり
さらに温度を上げると溶けて液状になります。
そのため、低い温度で焼くと表面に粒の形が残って
凸凹した感じになり、
高い温度で焼くと表面が平らになります。

また、熱はガラスの表面から徐々に内部に伝わるので、
内部までしっかり溶かして、
表面が平らな板を作るには
ある程度時間が必要です。
なので、時間が短かかったり、温度が低いと
表面に凸凹が残った板ができます。

私が使っている電気炉は大型で、
中央部分と周辺部分に多少温度差があるので
表面に凹凸が残ることがよくあります。
この辺の時間と温度の調節は
結構難しいですね。

それで、ある日、教室のY.K.さんの作品を焼いたとき
表面に凹凸が残ってしまいました。
普通なら、後の工程で再加熱するときに
表面が平らになるように
温度と時間を調節するのですが、
Y.K.さんは、凹凸が残った表面の
美しさに気づきました。
そして、表面に凹凸を残した
作品を作ってみました。

コーヒー豆くらいの大粒のガラスを使い、
凹凸が残る程度に焼いた後、
出来上がった板を四角くカットし、
縁の部分を若干浮かすように
斜めに磨いて完成です。

表面の凸凹で光が屈折して
緩やかに波打つ水面のようです。
光の角度や見る角度によって
見え方が変わります。
少し近くに寄ったのが下の写真です。

表面のテクスチャを生かすための
シンプルなデザインがお洒落ですねぇ。
練りきりの和菓子やチーズが似合いそう。

表面が凸凹になった板を見て、
その美しさに気付いたところがいいですね。
そして、その美しさを伝えようとする思いを感じます。

この作品、下記の展示会に出品するそうです。
2023年6月7日~12日
代官山「ギャラリー子の星」
〒150-0034 東京都渋谷区代官山町13-8 キャッスルマンション113
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柄違いもあります。
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