柔らかな葉っぱの小皿(M.H.さんの作品)

カテゴリー: 
ガラス教室の作品紹介  2019/03/09 (土) 10:29 水吉郁子
IMG_3960_m.jpg
M.H.さんは15年以上も教室に通っています。
長く制作していると、
昔作った作品の中には、
心が離れてしまったものも出てきます。
今回、その作品を材料として使い、
新たな作品を作ることにしました。

作品を材料として使うときは、
最初、電気炉に入れて加熱し、
平らなガラス板に戻します。
薄い皿ならそのまま加熱すれば平らに戻りますが、
深さがある器の場合は半分にカットしてから
加熱して平らに戻します。

今回は、元の作品が深い形だったので、
二つにカットしてから平らに戻しました。
すると葉っぱのような形のガラス板が2枚できました。
その形があまりに綺麗だったので、
形をそのまま活かしてお皿を作ることにしました。

元の作品は透明のベースに
細いグリーンの線を描いたものでしたが、
ベースが透明だと繊細な線がよく見えません。
そこで、背面全体に白いガラス粉をかけ、
筆で白いガラス粉を掃いて取り除いて葉脈を描き加えました。
これで、繊細な緑の線が浮き上がる感じになりました。

また、白地に描いた葉脈に合わせて、
レリーフ技法で凸凹を付けてみました。
写真だと分かりにくいのですが、
縁の部分をよく見ると、
葉脈のところが少し持ち上がっています。
これで、風に揺れる葉っぱの柔らかさが
表現できました。

出来上がった作品を見て、思わず
「何を盛りましょう。お刺身かな?」
なんて話が出てくるほど
使ってみるのが楽しみな作品になりました♪