写実的な鶏の豆皿(F.K.さんの作品)
今年10月(2019年10月)に開催予定のパウダーフュージング教室展で
つなぎ成型技法の豆皿を皆で展示するよう企画しています。
その企画に合わせてF.K.さんは鶏の豆皿を作りました。
最初、F.K.さんは家で下絵を描いてきました。
それが下の写真です。
一生懸命描いたことが分かる絵ですが、
この下絵をそのままなぞって作品にすることはできません。
ガラスの粉で色鉛筆と同じ線を描くことはできないからです。
たとえば、下絵は色鉛筆の線を重ねて
羽の質感を表現していますが、
ガラスで線を重ねても羽の質感にはなりません。
なので、別の方法を考えなくてはいけません。
結構大変なのですが、
「大丈夫! やってみます」とF.K.さんは元気いっぱいです。
まず、色ガラスの粉やカケラを棚板に配置して
ベースのガラス板を作り、そこから鶏の形を作ります。
つなぎ成形技法は、一旦バラバラにカットして
再び繋ぎ合わせることで複雑な形を作る方法なので、
その考え方に従ってバラして繋いで鶏の形を作ります。
そして、縁周りの部分を少し持ち上げるように成型して
豆皿の完成です。
微妙な色合いや風合いまで、
写実的な鶏をガラス粉やカケラで表現できました。
見事です。
対象物をよく見て、よく考えた結果だと思います。
この、よく見てよく考えるという姿勢は
どんな作品を作るときでも
欠かせない大事なことです。