レース模様の中鉢(ガラス教室のK.N.さんの作品)

カテゴリー: 
ガラス教室の作品紹介  2022/10/25 (火) 08:09 水吉郁子
IMG_2553_m.jpg
K.N.さんは自宅にサンドブラストの機械を持っています。
サンドブラストというのは、
高圧で研磨用の砂を吹き付けて表面を削る方法で、
いろいろな使い方がありますが、
ガラスの表面に色ガラスの薄い層を作り
それをサンドブラストで削って
模様を描くといった使い方が典型です。
イメージ沸かない場合は
「サンドブラスト 被せガラス」というワードで
画像を検索して見てみるとイメージつかめると思います。
K.N.さんは、この方法と盛り塗り技法を組み合わせました。

制作工程に合わせて説明しましょう。
まず、透明なガラス板を作り、
そこに黒色の盛り塗り技法のペーストを塗り拡げ、
焼き付けます。
これで、透明なガラス板の表面に
黒色の薄い層を重ねたガラス板ができます。

次に、カッティングマシンを使って
サンドブラスト用のシートにレース模様の切れ目を刻みます。
これも「カッティングマシン」で検索してみてください。
サンドブラストでよく使う機械です。

シートができたら、ガラス板に貼り付けて、
サンドブラスト機で砂を吹き付けて
表面の黒色の層を削り取ります。
カッティングシートは
レース模様の穴が空いている状態なので、
その穴の部分の黒が削り取られて、
下の透明の層が出てきて、
レース模様になります。

この後、上に透明のガラス粉を被せて焼き、
スランピングで成型して完成です。

器のレース模様が綺麗なのはもちろんですが、
下に映った影も美しい!
盛り塗り技法とサンドブラストを
組み合わせたアイデアがいいですね。
技法や道具は、あくまでも手段です。
アイデアやイメージがあってはじめて
生き生きとした作品が生まれます。

とはいえ、道具があると
作り方の選択肢が増えていいなぁ。
私もサンドブラスト機欲しいなぁ、、、

こんな作品も作ってみました。
IMG_2555_m.jpg
IMG_2557_m.jpg