かわいくて華やかな器(M.H.さんの作品)
銀箔はとても薄くて破れやすいので扱うのに注意が必要です。
とにかく薄いので、カットするのも簡単ではありません。
でも、工夫すれば銀箔をカットすることができます。
一旦銀箔をガラスの中に焼き込んでガラス板を作る方法です。
まず、棚板にガラスの粉を敷いて、その上に銀箔をそっと置いて、
さらに、その上に透明のガラス粉をかけて、電気炉で焼成すれば、
銀箔を焼き込んだガラス板のできあがりです。
こうしてガラス板にすれば、普通のガラス板を細工するのと同じ要領で扱えます。
作者のM.H.さんはこの方法で銀箔を使ったお皿を作りました。
銀箔を焼き込んだガラス板をカットして、
バランスを見ながら丁寧に構成します。(下の写真)
銀箔などのパーツを配置し終わったら、
その上に透明のガラスの粉をかけて焼くと
下のようにデザイン通りのガラス板ができます。(下の写真)
そうしたら、縁を丸く整えて、
スランピング技法でお皿の形に成形して出来上がりです。
使った色はピンクの濃淡1色ですが、
銀箔を使ったことでガラスの色が1色とは思えない
華やかさとかわいい中にも大人っぽさも感じる作品になりました。(一番上の写真)
コメント
とても素敵なお皿ですね。
銀箔のアイデアも素晴らしいです。
上にかけているガラスの粉はどれくらいの細かさでどれくらいの厚みでしょうか?
細かすぎたり厚すぎたりすると、下の模様が見えなくなるかなと不安で。
メールありがとうございます!
上にかけているガラスの粉は粗目の砂糖ぐらいの大きさ。
米粒ぐらいか、もう少し小さいガラスの粉を使ってます。
ガラスの粉は粒子が大きくなるほど透明度が上がります。
砂のようなガラスの粉ですと和紙のような仕上がりになります。
この作品は約5ミリぐらいの厚さですので
粗目サイズの粉を置くと透明になり模様が透明のガラスに埋め込まれたようになります
こちらこそ丁寧にありがとうございます。
とても勉強になります。
もうひとつのコメントの方にも書かせて頂いたのですが、今自宅の壁に埋め込む用の板ガラスを製作中(今は試作を作っているところです)なのですが、泡の質感が好きなのでベースの板ガラスも粉で自作しようと数枚作ってみたところ、厚くなり過ぎてガラスカッターで切るのが難しくなってしまったり(6mmより少し厚いくらい)、薄過ぎてところどころ穴が開いたりと難航しています。
模様を2~3層重ねていきたいけれど、仕上がりがあまり厚く(重く)ならないように3mm前後厚程度の板ガラスを作りたいのですが、粉ガラスから作る板ガラスはどれくらいまで薄く出来ますでしょうか。その場合に気をつける点などありますでしょうか。
P.S.
失敗が続きなかなか先に進めず間に合いそうになかったので、今はひとまず出来合いの3mmの板ガラスをベースに使い、そこに板ガラスや粉ガラスを載せた上に全体的にザラメ程度の粉ガラスを振りかけてフュージングしようと考えています。
でもできればその色の板ガラスも自作したものを使いたいと思っています。
ガラスの粉から板ガラスを作るポイントは
ガラスの粒子の大きさを揃えることと
丁寧に平らにガラスの粉を蒔くことです。
また、粒子を細かくするほど薄い板が作れます。
そうすると約1.5ミリ~2ミリほどの薄さの板も作れます。