明るい空の宇宙ボウル(ガラス教室のH.N.さんの作品)

作品を作るとき、
材料を余すことなく使い切りたいと思うのですが、
ちょうど全部使い切るのは難しく、
普通、少し余ってしまいます。
H.N.さんの手元にも、
余ったガラス粉が少しありました。
そこで、網目状の薄いガラス板を作ることにしました。
板が薄いと、使うガラス粉の量が少なくて済むので、
こういうときに便利です。
作り方は簡単です。
茶こしを使って粉を棚板の上に薄く振りかけて、
低温で焼けば網目状の薄い板ができます。

この状態だと、薄すぎて、すぐに壊れてしまうので、
厚みを持たせます。
棚板にこの網目状の板を置いて
その上から不透明の白いガラス粉と乳白色のガラス粉を
適当にかぶせて焼きます。
すると、粉をかぶせた面は乳白色に見え、
棚板に接していた面は、網目の板が表面に出ていて
白いベースに淡く網目状の板が見える状態になります。
網目状の板は本当に薄かったので、
縁の部分がもろもろに崩れていましたが
その形そのままの模様になっています。
その板に銀箔で模様を描きます。
板に下書きをして、
その形に沿って銀箔をカットして貼り付けていきます。
銀箔はとても薄く繊細なので、根気のいる作業ですが、
慎重にカットして糊で貼り付けていきます。

その後、銀箔をカバーするために
上から透明のガラス粉をかぶせて、焼いて、
スランピング技法で成型して完成です。
デザイン化された月のような、雲のような模様の銀箔が
ベースの白と合わさって明るい空のイメージになりました。
銀箔はガラスとは違う質感なので
ベースのガラスから浮き上がったように見えます。
その質感の差によって空間が感じられ、
宇宙の広がりを感じる作品になりました。
宇宙というと、
漆黒の中に星が煌めくイメージが浮かびますが
明るい空を感じさせながら、
その後ろに広い宇宙を感じさせる表現が
複雑で新鮮で魅力的です。
この作品を見てから
晴れた空を見上げると、
その後ろには宇宙が広がっているんだ〜と
思うようになりました。
同じデザインでお皿も作りました。



