柔らかなシャボンの四角皿(ガラス教室のI.Y.さんの作品)
パウダーフュージング技法で使う
色ガラスの粉は160種類以上あり、
それが原色の状態で販売されています。
通常、その原色の粉に透明のガラス粉を混ぜ、
色を薄めて使います。
絵の具に水を加えて薄めて使うのと似ています。
そして、絵を描くときに、
チューブから出した絵の具を
ちょうど使い切れないのと同じように
薄めた色ガラス粉も使い切れずに
残ってしまいます。
粉を薄めずに使う技法なら
余った粉を保存用のビンや袋に戻して
後で使うこともできますが、
一度薄めてしまうと戻すこともできず、
少しずつ溜まっていきます。
今回紹介する作品は
その余った粉を有効利用した作品です。
まず、手元にある粉の色と量を見ながら、
棚板に丸く色ガラス粉を置き、
回りに乳白色の粉を敷き詰めて、焼いて、板にします。
板の厚みを出すために
上に透明のガラス粉を被せて再度焼きます。
これで、表面に透明な層ができ、
その分板に厚みがでます。
そして、スランピング技法で成型して完成です。
大小の丸の大胆な配置が
おおらかな広がりを感じさせますね。
優しい色合いのバランスも魅力です。
余った粉で作った作品とは思えません。