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ガラスの粉から板を作る
先週から、日本橋三越で展示会を開いていまして、
そこで来場したお客様に
「ガラスの粉で板を作るんです」
と説明すると、
「ガラス板の上にガラスの粉を撒いて色を付けるの?」
という質問が返ってきました。
こうしたやりとりは今までも何回かあって、
そういう風に考える人が多そうな感じがするので、
ここで、改めて、粉から板を作る方法を書きますね。
まず、棚板にガラスの粉を置くところです。
写真で分かるように、ガラス板の上に粉を撒くのではなく、
棚板に直接ガラスの粉を置いて、
その粉だけでガラス板を作ります。
そのため、粉は結構厚く、盛り上げる感じになります。
これだけ厚みを持たせないと、
和紙のような風合いは出ません。
粉を厚く盛るとき、
手元が狂うと、盛り上げた粉が崩れて、
隣の色と混じってしまいます。
なので、作業は結構気を使います。
それから、ガラスは、粉の状態だと白っぽい感じで
本当の色が分からないので、
色見本で色を確認しながら粉を置いていくのですが、
途中で休むと、どこにどの色を置いたのか分からなくなるので、
休憩なしに一挙に作業します。
すると、半日以上休みなし、になってしまいます。
こうして模様を描き終わったところが上の写真です。
この後、残りの部分に淡いピンクのガラス粉を敷き詰めます。
それを電気炉で焼成すると、ガラスの板ができます。
そして、ガラスの色がはっきり出てきます。
ガラスの粉から板を作る話はこれで終わりですが、
折角なので、この後の工程も簡単に書いておきます。
ガラス板を丸くカットしてお皿の形にしたのが下の写真です。
ここに線で模様を描き加えます。
線を描くことで全体がシャープになり、
作品らしくなりました。
これを型に乗せて、スランピング技法で成型すれば、
お皿の完成です。(下の写真)
完成した細線彩小皿は
今、日本橋三越本店、本館5階で開催中の展示会に出展してます。
私は5月30日午後1時~6時会場にいます。
こちらに案内ハガキがあります。