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ガラスの粉から板を作る

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パウダーフュージング技法  2019/05/29 (水) 23:24 水吉郁子
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先週から、日本橋三越で展示会を開いていまして、
そこで来場したお客様に
「ガラスの粉で板を作るんです」
と説明すると、
「ガラス板の上にガラスの粉を撒いて色を付けるの?」
という質問が返ってきました。
こうしたやりとりは今までも何回かあって、
そういう風に考える人が多そうな感じがするので、
ここで、改めて、粉から板を作る方法を書きますね。

まず、棚板にガラスの粉を置くところです。
写真で分かるように、ガラス板の上に粉を撒くのではなく、
棚板に直接ガラスの粉を置いて、
その粉だけでガラス板を作ります。
そのため、粉は結構厚く、盛り上げる感じになります。
これだけ厚みを持たせないと、
和紙のような風合いは出ません。

粉を厚く盛るとき、
手元が狂うと、盛り上げた粉が崩れて、
隣の色と混じってしまいます。
なので、作業は結構気を使います。

それから、ガラスは、粉の状態だと白っぽい感じで
本当の色が分からないので、
色見本で色を確認しながら粉を置いていくのですが、
途中で休むと、どこにどの色を置いたのか分からなくなるので、
休憩なしに一挙に作業します。
すると、半日以上休みなし、になってしまいます。

こうして模様を描き終わったところが上の写真です。
この後、残りの部分に淡いピンクのガラス粉を敷き詰めます。

それを電気炉で焼成すると、ガラスの板ができます。
そして、ガラスの色がはっきり出てきます。
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ガラスの粉から板を作る話はこれで終わりですが、
折角なので、この後の工程も簡単に書いておきます。

ガラス板を丸くカットしてお皿の形にしたのが下の写真です。
ここに線で模様を描き加えます。
20190430_162829_m.jpg

線を描くことで全体がシャープになり、
作品らしくなりました。
20190430_171639_m.jpg

これを型に乗せて、スランピング技法で成型すれば、
お皿の完成です。(下の写真)

完成した細線彩小皿は
今、日本橋三越本店、本館5階で開催中の展示会に出展してます。
私は5月30日午後1時~6時会場にいます。
こちらに案内ハガキがあります。
IMG_20190527_170500_m.jpg

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