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引き立てあう透明なガラスと不透明なガラス(Y.R.さんの作品)
パウダーフュージング教室では
ガラスの粉から作った
不透明なガラスを使うことが多いのですが、
透明な素材を使うこともあり、
Y.R.さんは、その方法で沢山作品を作ってきました。
今回は、不透明なガラスと
2色の透明なロンデル(右の写真:拡大版はこちら)を組み合わせて
ぐい飲みを作ることにしました。
まず、2色のロンデルを幅1センチ、長さ3.5センチに
カットして断面を見せて並べ、2色の縞模様を作り、
その両側に白いガラス粉を敷き詰めて、
電気炉で加熱焼成します。
これで、2色の透明な縞模様の両側に
不透明なガラスを配置した丸いガラス板ができます。
この後、周囲をカットして形を整え、
サギング技法で成型してぐい呑みにする予定でしたが、
カットするところで失敗して亀裂が入ってしまいました。
ショック! 綺麗にできてたのに~!
でも、亀裂が小さかったので、
亀裂が入ったところを慎重にカットして、
小さめの小鉢にしました。
器の縁の部分が少し波打っているのはそのためです。
亀裂が入ったところから平らにカットすると
切り落とす部分が多くなって
器が小さくなってしまうので、
波形にカットした訳ですね。
失敗を乗り越えて出来上がった作品は、
中央の透明なロンデルの色が両側の白いガラスに映り、
何とも言えない色になっています。
透明部分と白い不透明な部分の対比が綺麗ですね~。
波形にカットした形も、
ガラス粉からできた不透明な柔らかさと調和しています。
透明なガラスと不透明なガラスにはそれぞれ魅力があり、
組み合わせることで、
両方の良さを活かした作品ができます。
でも、世の中には、そういう作品はあまりありません。
両方を使って作品を作り続けてきたY.R.さんならではの
作品といえるでしょう。