靄に浮かぶ色の四角皿(ガラス教室のN.M.さんの作品)
N.M.さんは、数年前から展示会などで
パウダーフュージングの作品を見て
粉から作ったガラスの風合いに魅力を感じ、
教室に通い始めました。
具体的な絵柄や形ではなく、
粉から作ったガラスの風合いそのものを活かして
作品を作りたいということで、
いろいろ相談した結果、
最初は、もやっとして、霞んだような
半透明なガラスの中に
カケラが浮遊するようなイメージで
作品を作ることになりました。
そして、出来上がった最初の作品が上の写真です。
粒の細かいガラス粉の中に
小さなカケラを埋め込むようにして板を作り、
厚みを持たせるために、
板を2枚重ねて加熱溶着してあります。
縁の部分を見ると
カケラを埋め込んだ様子と厚みが分かります。
埋め込んだカケラの位置によって
見え方が違っていて、
奥の方のカケラは霞んで見えるので
遠近感を感じます。
1センチほどの厚みの中に
どこまで続くのか見通せない
靄の中に吸い込まれそうな空間が広がっているようで
不思議な気持ちになります。
縁を削っただけの直線的な形と
和紙のような柔かな風合いの対比が
お洒落ですねぇ~。
何かの絵を描くのではなく、
素材が持つ風合いを表現するという
漠然としたイメージで始まった作品作りでしたが、
N.M.さんの感じ方や目線がひとつ形になりました。
これからどんな作品が出来るか楽しみです。
裏はこんな感じです。