水面に浮かぶ鯉のガラス絵(K.M.さんの作品)

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ガラス教室の作品紹介  2014/11/04 (火) 07:49 水吉郁子
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作品を作るときには、考えることが沢山あります。
形や色を考えるのはもちろん、
ガラスを焼く温度も考えなくてはいけません。
温度によって全く違う作品になってしまうからです。

高い温度でガラスを焼くと、
ガラスが溶けて液体に近い状態になりますから、
表面張力が働いて表面が平らで滑らかに仕上がります。
一方、低い温度で焼くと、
ガラスが溶けきらずにカケラやツブツブの形が残ります。

この作品は、あえて低めの温度で焼き、
カケラやツブツブの形を残しました。
また、ガラス粉を置くときに厚みに差をつけ、
ガラス板に厚い部分と薄い部分を作ることで、
光が微妙に屈折したり反射するようにしてあります。
その結果、本当に鯉が水の中を泳いで、
水面が揺らいでいるように見えます。

最初は色や形を考えることで手いっぱいですが、
繰り返し作品を作ると
焼く手順や温度などにも気を配れるようになります。
すると、ガラスの面白さがグッと増してきます。

作者のK.M.さんはガラスを始めてまだ1年も経っていないのですが
焼くイメージまで持っているのが素晴らしい!