手のひらの小皿(T.J.さんの作品)
T.J.さんは、半年かけて色見本を作るくらい
色使いに思い入れを持って作品を作っています。
今回は、細かいガラス粉で作った
乳白色のガラスを生かした作品です。
その乳白色のガラス板をカットしてパーツを作り、
それを手の形に並べ、
その上から透明なガラス粉を被せて焼成します。
すると、乳白色のパーツの隙間が透明になります。
指の関節、指の付け根、手のひらの部分など
別々のパーツで作ってあるので、
その隙間が透明な線になって、
指一本一本が分かりますし、
手相の線も分かります。
乳白と透明のシンプルな組み合わせなのに、
妙にリアルです。
その後、縁を整えて、
スランピング技法で成型して小皿の完成です。
成型したら、
手のひらが柔らかくカーブした形になり、
リアルさが増して
独特な発想が魅力の作品になりました。
柔らかく曲がった手のひらを見ていたら、
お釈迦様の手のひらに見えてきました。
ここに練りきりとか、和菓子を盛ったら
いただく前に、
思わず手を合わせてしまいそう。(笑)
香立てにしても良いかも。