ガラス粉の風合いを楽しむ楕円鉢(Y.M.さんの作品)
オレンジとコバルトブルーが好きなY.M.さんが
オレンジとコバルトブルーの楕円鉢を作りました。
まず、コバルトブルーの方です。
棚板の上にコバルトブルーの粉を楕円形に置き、
電気炉で焼成して青い楕円型のガラス板を作りました。
そして、縁の部分に黒と透明のカケラをパラパラっと撒いて、
アクセントと表情を加えようとしたのですが、
カケラを焼き付けるときに失敗して
ガラス板の中央部分に亀裂が入ってしまいました!(汗)
でも、いい具合に途中で亀裂が止まり、
作ろうと思ってもできない
何か意味を感じるような綺麗な形になりました♪
なので、この亀裂を生かして仕上げることにしました。
亀裂の部分に透明のガラス粉を被せて焼成し、
サギング技法で楕円鉢に成型して完成です。
偶然にできた形ですが、透明に透けてる亀裂が
シャープさと広がりを感じさせる作品になりました。
次は、オレンジ色です。
同じように亀裂を入れたいところですが、
意図してできるものではないので、
別の方法で表情をつけてみることにしました。
オレンジのガラス粉を棚板に置き、
出来上がりの器の形をイメージしながら、
刷毛で掃くようにして粉の厚みに差をつけます。
その厚みの差で生じる色の濃淡で
流れや動きを表現しようということです。
そして、薄い部分に透明のガラス粉を足して厚みを整えて
電気炉で焼成してガラス板を作り、
コバルトブルーと同じように
サギング技法で楕円鉢に成型して仕上げました。
風や水のような流れを感じる、
ガラス粉の風合いが活きた作品になりました。
早速使ってみました!と
Y.M.さんから写真をいただきました。(下の写真)
オレンジもコバルトも強い色味ですが、
単色でまとめたことで、いろいろな食べ物が似合います♪