花とガラスを魅せる作品(M.Y.さんの作品)
キャスティングという技法があります。
型の中にガラスの塊を入れて、電気炉で加熱成型して作品を作る技法です。
その技法の原材料として使う
キャスティングビレットという素材があります。(下の写真)
これを電気炉で400~500度に加熱して、
熱いまま水の中に投入すると、急激に冷えて
ガラスに細かい亀裂が沢山入ります。(下の写真の右側)
それを叩くと簡単に割れて粉々になります(下の写真の左側)。
その粉々のガラスをそのまま透明な花器の中に沈めて花を生けました。
ガラスと生け花の両方で制作活動しているM.Y.さんならではの
アイデアから生まれた作品です。
ガラスを焼いてもいませんし、形作ることもしてません。
ただ、粉々のガラスをそのまま花器に入れただけですが、
水に浸したガラスの妖しいほどの青と
瑞々しい花の色の組み合わせが何とも言えません。
その色に魅せられて、思わず息を呑んでしまいました。