花のヘアゴム(ガラス教室のI.M.さんの作品)

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ガラス教室の作品紹介  2025/06/13 (金) 22:15 水吉郁子
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パウダーフュージング技法はガラスの粉を使う技法ですが、
粉から作ったガラスは気泡が入って半透明になるので、
透明なガラスが欲しい場合は
市販のガラスの板を購入して使います。
ただ、ガラスは温度によって膨張する性質があり、
その比率(膨張係数)が違うものを合わせて焼くと
ヒビが入ったり割れたりします。
そこで、今回紹介するI.M.さんの作品は
ガラスの種類を合わせました。
教室では、Aスキという種類の
ガラスを砕いた粉を使っているので
それと同じガラス板を購入して作品を作りました。

まず、白いガラス粉を焼成して板を作り、
それを丸くカットして、ベースにします。

購入したガラス板の方は
6〜7ミリの四角や三角にカットしてパーツにします。

白くて丸いベースの上に
三角や四角の色のパーツを
花のイメージで外回りから中心に向かって
順に3層に積み上げます。
それを焼いて、金具とゴムをつけて、
ヘアゴムの完成です。

工程はシンプルですが、
窯で焼くときの温度に気をつけました。

窯の中は場所によって温度が少し違います。
端っこは低めで、中央が高めの温度になるので、
置く場所を変えて仕上がりを比べてみることにしました。
パーツの角が比較的残っているのが
窯の端っこに置いたもので
角がとれて丸くなっているのが中央寄りに置いたものです。
写真でわかりますか?
丸くなったものも、角が残っているものも
印象が少し違ってどちらも美しい〜。

凸凹で光が屈折して花びらの形が浮かび上がり光っています。
ガラスらしい透明感が魅力のヘアゴムになりました。
紫陽花を連想させますね。
こんなヘアゴムを付けると
梅雨も爽やかに楽しくなります。