このページにコメントを付ける
耐火セメントでスランピング型を自作
私は耐火セメントでスランピング型を自作しています。
長年作ってきたので、いろいろな形の型があり、
教室で自由に使えるようにしています。
その基本的なことはこちらのページに書いてあるのですが、
型を自作することのメリットを
もう一度まとめてみたいと思います。
作りたい作品のイメージに合わせて型を作れる点です。
スランピング用として市販されている型もありますが、
形が限られているので、どうしても
型に合わせて作品を作ることになります。
上の写真のように
作品のイメージに合わせて型を作るのは難しいでしょう。
因みに、この作品と型は教室のG.J.さんが制作したものです。
ガラスに描き込んだ線と型がぴったり合っています。
もう一つのメリットは
耐火セメントは乾燥や焼成による収縮がほとんどなく、
欲しいサイズの歪みのない型を作れる点です。
歪みが一番問題になるのは器の底面で、
そこに歪みがあると器がガタついてしまいます。
そうなると、底を削って平らにする(底摺り)など
ひと手間かかってしまいます。
耐火セメントなら底面を平らにできるので、
ガタつきはありません。
もちろん、型を作るときに
底面が平らになるよう丁寧に作る必要はありますけど。
もう一つ、耐久性があり、
繰り返し何回も使えるのもいいですね。
私の工房には25年以上前に作って
まだ現役で活躍してる型もあります。
それから、上の写真を見ると分かりますが
耐火セメント型は表面に凹凸があるので、
型に接する面に凹凸ができないかと心配する人がいます。
でも、それは大丈夫。
たしかに、成型するときの温度を上げ過ぎて
ガラスが柔らかくなり過ぎると
凹凸ができる可能性はあります。
しかし、スランピングはそこまで温度を上げないので、
ガラス表面に凹凸がつくことはなく、
ツルッときれいに仕上がります。
仕上げに磨く必要はありません。
下の写真で分かりますか?
きれいでしょう〜
耐火セメントは値段が安いのも嬉しい点です。