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石庭を思わせる四角皿(M.M.さんの作品)
近頃教室で流行(?)の
スクラッチ法を使って作品を作ることにしました。
まずベース作りから。
後で色の付いたガラス粉を被せて、スクラッチ法で模様を付けるので、
ベースになる板ガラスは、青いカケラでアクセントを付けるだけで、
他の部分は乳白色と透明の無色にしました。
このベースの上に鈍色のガラスの粉を薄く均一に被せて、
そこに線を描いていきます。
どんな模様を描くのかなぁ、と横で見ていると、
「私は絵が描けないからこれを使います!」と言って、
M.M.さんはコンパスを取り出し、
川の流れのようなウェーブを描きました。
コンパスでなければ描けない美しい線です。
これで終わりでも良いのですが、
M.M.さんはもう一手間加えて、
不透明の白いガラス粉を全体に被せました。
描いた線と色を際だたせるためです。
裏からみるとこんな感じです(下の写真)
ガラスは透けるので、
テーブルの色や模様でお皿の色合いが変化しますが
不透明の白を最後に被せたことで、下の色が透けなくなり、
どんな色のテーブルに置いても
同じように作品を楽しめるようになりました。
また、コンパスで引っ掻くとき、
被せた鈍色のガラス粉が線の脇に寄って
その部分の色が濃くなり、
最後に被せた白で、その部分が強調されました。
一手間加えただけですけど、
それで見え方が変わり、
作品全体に繊細な表情が加わりました。
技法が進化した言ってもいいかもしれません。
渋い色合いと、規則的な模様が石庭を思わせ、
眺めていると、静かなお寺にいるような気持ちになります。
心地良い作品ですね。
下の写真は一緒に作った柄違いの作品です。