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青いグラデーションの四角皿(F.T.さんの作品)
市販の板ガラスを使った従来のフュージング技法では、
この作品のようなグラデーションを表現するのは困難です。
グラデーションを表現するには、色を微妙に変化させる必要があり、
そのために、微妙に違う色の板ガラスがたくさん必要になります。
ところが、市販の板ガラスの色はそんなに多くありません。
仮に、微妙に違う色の板ガラスが市販されていたとしても、
グラデーションにするには何枚か重ねて焼成する必要があり、
そうすると焼成自体が難しくなりますし、
重ねることでガラスは厚くなります。
そして、ガラスが厚くなり過ぎると、
お皿として使い難くなってしまいます。
粉ガラスで作るパウダーフュージング技法は、
こういった問題を解決したいという思いから生まれた技法です。
粉ガラスなら、混ぜれば微妙な色合いの中間色を簡単に作れますし、
棚板に粉を置くときの厚さで、板ガラスの厚さを調節することもできます。
この作品は、そんなパウダーフュージング技法の特長を活かした作品です。
材料の粉ガラスは青と白に2種類だけで、
それを混ぜる比率を変えることで微妙なグラデーションを表現しています。
四角い皿の対角線の中心から周辺に向けて
青のグラデーションが流れるように広がっています。
シンプルですが心地良い作品です♪