黒猫の小皿(S.T.さんの作品)
教室には決まったカリキュラムはありませんから、
初めての人でも、自分の好きなように作品を作れます。
そうは言っても、パウダーフュージング技法にはいろいろな方法がありますから、
最初から自分で何をどう作るのか考えるのは無理があります。
なので、最初は相談しながら制作作業を始めます。
先日から教室に通い始めたS.T.さんは、
「何を作りたいですか?」と聞いたら
「黒い猫の小皿を作りたいです♪」と即答でした。
作りたいものが決まっていれば、
すぐ作業に入れます。
まず、ベースになる黒いガラス板と
銀箔をガラスで挟んだガラス板を作りました。
そして、黒いガラス板を猫の形に
銀箔のガラス板を目の形にカットして
黒い板の上に銀箔の目を重ね、
鼻と髭などをガラス粉で描き加えて、
透明の粉をかけて焼成し、
スランピング技法で小皿に成型して完成です。
インパクトのある黒に銀箔の目が光る
シンプルでかわいく怪しい小皿になりました。
迷いなく黒い猫の小皿が作りたいと言ったので
「黒い猫を飼っているの?」と聞いたら
「いいえ、飼ってません」
「あ、そう...それで次は何を作るの?」と聞くと
「鳥をつくります♪」と即答。
動物好きなのかなぁ...
作るものには作り手の感覚や好みが反映されるので
作り手の日常のエピソードを聞くと
作品を見るときに、面白さが広がります。
教室で皆といろいろな話をすることも
私の楽しみだったりします。