遠い風景が広がる小皿(M.M.さんの作品)

カテゴリー: 
ガラス教室の作品紹介  2017/03/18 (土) 14:16 水吉郁子
IMG_7555_m.JPG
先日に続いて、スクラッチ法を使った作品を紹介します。

まず、ベースになる丸いガラス板作りです。
一つがピンクと白、もう一つが紫と白、
2色のガラス粉を使いました。

そして、ピンクの方には
半分だけ、不透明な白いガラス粉を振りかけて、
スクラッチ法で植物を描きました。(上の写真)

ベースのガラス板と
粉をかけて植物を描いたところが二つの層になり、
遠近感を感じます。
芽吹く植物の頭上に大きく広がる春の空みたいです。

紫の方は、全体に青いガラス粉を振りかけて、
地面から何かが生えているような、
抽象的な絵を描きました。(下の写真)

青いガラス粉は少し光を通すので、
ベースの紫が透けて見えます。
それと、遠景の山並みを連想させるような波打つ線が相まって
現実じゃない不思議な世界感を感じさせます。

これまでのスクラッチ法は、
引っ掻いた線が目立つようにベース全体に粉をかけたり、
反対色を使ったりすることが多かったのですが、
この作品は、半分だけ粉をかけたり、
ベースと同化しそうな色の粉を使っています。
その結果、今までとは違った雰囲気に仕上がっています。
また一つ、スクラッチ法が進化してますねー
IMG_7557_m.JPG