花香る丘のガラス絵(F.T.さんの作品)

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ガラス教室の作品紹介  2015/04/22 (水) 09:38 水吉郁子
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丘いっぱいに花が咲いた風景をガラス絵にしました。

まず、空の部分と地面の部分のベースになるガラス板を作りました。
そのガラス板に、木の形に切り抜いた型紙を置き、
そこに色ガラスの粉を振って遠景の木立を描いて、焼き付けました。

次は丘の花です。
それぞれの色をよーく見て、花と同じ色の板ガラスを作り、
細かく砕いて同じような大きさのツブツブにして丘の部分に並べ、
立体的に見えるように低めの温度で焼き付けました。(2番目と3番目の写真)
白い花、赤い花、ピンクの花、どれも一つの色ではなく、
微妙に違う色を何色も混ぜて表現しています。
この部分は、微妙に色が違うガラス板を何枚も作って、
それをツブツブにして、色の配分を考えなら配置しました。
これで、自然で立体的に見える仕上がりになりました。

目の前に広がる美しい風景に感動し、
それを作品にしたいと思うことはよくありますが、
その広がりや感動を形にすることは簡単ではありません。
焼き方や色を吟味し、手間を惜しまず作ったからこそできた大作です。
作品から、写真を越えたリアルが見えてきますね。
広大な風景から花の香りがしてきそうです♪

出来上がった作品を見たF.T.さん、
「遠景のツブを小さくすれば良かった」と一言。
大満足の出来上がりなのですが、
そこで終わりではなく、次のアイデアが浮かんできたようです。
作品を作るたびに進化していくんですねー。


制作途中、写真を見ながらツブツブを置いたところ
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ツブが残るように低温で焼き付けたところ
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額装した状態
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