バーナーワークとの融合でできた中空の玉(T.K.さんの制作過程)
作者のT.K.さんはバーナーワーク技法で作家活動している方で、
その技術を活かして、
パウダーフュージング技法で作ったガラス板(下の写真)から中空のガラス玉を作りました。
パウダーフュージング技法の面から見ると、
中空の玉なんて作れませんから、見たこともない形と言えます。
一方、バーナーワーク技法の面から見れば、
中空の玉は珍しくないかもしれませんが、
気泡を沢山含んだ和紙のような風合いを持つガラスは、
やはり、見たことのない新しいモノと言えるでしょう。
パウダーフュージング教室には、
ステンドグラス、吹きガラス、彫金、陶芸、バーナーワークなどの分野で
制作活動をしている人が何人かいて、
パウダーフュージング技法といろいろな技法を組み合わせた作品作りに取り組んでいます。
技法によって素材の質感が違いますし、作り易い形、作り難い形というのもありますから、
異なる技法を組み合わせると、
一つの技法ではできない独特の作品が作れるようになります。
たとえば、パウダーフュージング技法は平面的な板を作ったり、
それをお皿のような形に成形するのは得意ですが、
コップのような筒状の形を作るのは苦手です。
ましてや、中空の球体なんて絶対に作れません!
それが、バーナーワーク技法と組み合わせることにより、
パウダーフュージング技法の限界を超えることができ、不可能が可能になります。
形を作るといった技術的な面だけでなく、
作品作りの発想自体が技法によって異なるので、
技法を組み合わせることによって、
誰も思い付かなかった、あるいは、誰も見たことがないような
新しいものが生まれる可能性が出てきます。
そういう意味で、この玉は大きな可能性を秘めているんじゃないかと思います。
こうやって言葉にするとちょっと大袈裟な感じもしますけど。(笑)
この後、どうなるんでしょうか?
そんなことを考えるだけでワクワクします。
まず、思い浮かぶのがアクセサリーですねー。
パウダーフュージングで作ったガラスは
他のガラスと違った風合いを持っているところが特徴ですが、
ちょっと大きくすると重くなってしまい、
アクセサリーには難しいところがあります。
でも、中空の玉なら軽いので、大きめのアクセサリーにしても大丈夫♪
誰も見たことないアクセサリーができるでしょう。
他にもアイデア次第でいろいろな作品が作れるでしょう。
この後が楽しみです!!
でも、この赤い玉を見て、
子供の頃に駄菓子屋で買った丸いチューインガムを思い出して
美味しそう! と思ったのは私だけでしょうか。(笑)