自由に絵が描ける盛り塗り技法

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パウダーフュージング技法  2020/02/18 (火) 09:20 水吉郁子
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今日の話題は、ガラスの粉で面を塗る方法です。

面を塗るときはガラスの粉を筆などで塗るのですが、
ガラスの膨張係数(熱で伸縮する率)に注意が必要だったり、
塗る面積が制限されたり、
これまで、何かと面倒なことがありました。
その面倒を解消できる方法を思いつきました。

考え方はシンプルです。
ベースのガラス板を作るときと同じ配合で
色のガラス粉を作り、
それを2枚目の写真のように、
分厚く盛り上げるように塗ります。
盛り上げて塗るから
「盛り塗り技法」と呼ぶことにしました。

ベースと同じ配合ですから、
面倒なことを考える必要はありません。
マットで、柔らかく、ふわふわした独特の風合いで
なかなかイイ感じです。(3枚目の写真)

そして、
「盛り塗り」で面を塗った後、
「絞り出し」で線を描き加えたのが、
最初の写真です。
こんな感じに、自然に絵を描けます。

この方法に辿り着けたことは
私にとって画期的なことです。
絵を描く作業を分解すると、
線を描く、面を塗る、
という二つに分解できますが、
線を描く 「絞り出し」
面を塗る「盛り塗り」で
2大要素が揃ったことになるからです。
これは、紙に絵の具で絵を描くのと同じように、
自然に絵を描けるということです。
面倒なことを考えずに自然に思い通りの絵が描けるので、
絵を描くのが今まで以上に楽しくなりました。

教室の皆さんも絵を描くのが楽しいようで、
いろいろ作品ができています。
塗り方にもいろいろバリエーションがあるので、
追々、紹介して行きますね。

ガラス粉を分厚く盛り上げて塗ったところ。
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電気炉で焼成すると、こうなります。
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